必要な用語や手法に関する解説も一緒におこなっていきますので、参考書代わりに本記事を使ってみてください。
目次
令和3年測量士補試験No.15の問題文
次のa〜dの文は,公共測量で作成される数値地形図データについて述べたものである。
(ア)〜(エ)に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。次の中から選べ。
- 数値地形図データとは,地形や地物などの位置と形状を表す座標及び(ア)などで構成されるデータである。
- 測量の概覧,数値地形図データの内容及び構造,データ品質などについて体系的に記載したものを,(イ)という。
- 地図情報レベルとは,数値地形図データの(ウ)を表す指標である。
- 細部測量や現地調査などの結果に基づき,数値地形図データを編集する工程を(エ)編集という。
- (ア)属性(イ)製品仕様書(ウ)地図表現精度(エ)追加
- (ア)属性(イ)製品仕様書(ウ)地図表現精度(エ)数値
- (ア)属性(イ)製品証明書(ウ)地図表示範囲(エ)追加
- (ア)定義(イ)製品仕様書(ウ)地図表現精度(エ)数値
- (ア)定義(イ)製品証明書(ウ)地図表示範囲(エ)追加
(令和3年測量士補試験問題集 No15より)
令和3年測量士補試験No.15の解答・解説
「地形測量」の分野からの出題です。
解答は「2」となります。以下、各選択肢の詳しい解説です。
問題文aについて
国土地理院が定める作業規程の準則の第3篇 第1章 第1節 第104条 3項に以下のような記載があります。
104条 3
「数値地形図データ」とは、地形、地物等の位置、形状を表す座標データ及びその内容を表す属性データ等を、計算処理が可能な形態で表現したものをいう。(作業規程の準則 48P)
問題文aの文章は
『数値地形図データとは,地形や地物などの位置と形状を表す座標及び(ア)などで構成されるデータである。』
となっていますので、作業規程の準則の文章と照らし合わせると(ア)には「属性」をという言葉を入れるのが適切のようです。
問題文bについて
国土地理院が定める作業規程の準則の第3篇 第1章 第1節 第105条に以下のような記載があります。
105条
製品仕様書は、当該地形測量及び写真測量の概覧、適用範囲、データ製品識別、データの内容及び構造、参照系、データ品質、データ製品配布、メタデータ等について体系的に記載するものとする。(作業規程の準則 48P)
ここでいう「当該地形測量及び写真測量」とは数値地形図データ等を作成または修正する作業のことを言います。
(作業規程の準則の第3篇 第1章 第1節 第104条 2項に記載されています。)
つまり製品仕様書の中には
- 当該地形測量及び写真測量の概覧
- 適用範囲
- データ製品識別
- データの内容及び構造
- 参照系
- データ品質
- データ製品配布
- メタデータ
といった測量や数値地形図データに関する様々な情報が含まれていることになります。
選択肢bの文章は
『測量の概覧,数値地形図データの内容及び構造,データ品質などについて体系的に記載したものを,(イ)という。』
となっていますので、製品仕様書にある記述と一致する部分が多いですね。
よって(イ)には「製品仕様書」という言葉を入れるのが適切だと考えられます。
問題文cについて
国土地理院が定める作業規程の準則の第3篇 第1章 第1節 第106条 2項に以下のような記載があります。
106条 2
「地図情報レベル」とは、数値地形図データの地図表現精度を表し、数値地形図における図郭内のデータの平均的な総合精度を示す指標をいう。(作業規程の準則 48P)
選択肢cの文章は
『地図情報レベルとは,数値地形図データの(ウ)を表す指標である。』
と記載があります。
作業規程の準則の内容から(ウ)には「地図表現精度」という言葉を入れるのが適切だと考えられます。
問題文dについて
国土地理院が定める作業規程の準則の第3篇 第2章 第5節 第125条に以下のような記載があります。
125条
本章において「数値編集」とは、細部測量の結果に基づき、図形編集装置を用いて地形、地物等の数値地形図データを編集し、編集済データを作成する作業をいう。(作業規程の準則 55P)
第3篇 第2章 第5節 第125条
本章において「数値編集」とは、細部測量の結果に基づき、図形編集装置を用いて地形、地物等の数値地形図データを編集し、編集済データを作成する作業をいう。
選択肢dの文章は
『細部測量や現地調査などの結果に基づき,数値地形図データを編集する工程を(エ)編集という。』
と記載があります。
作業規程の準則の内容から(エ)には「数値」という言葉を入れるのが適切だと考えられます。
令和3年測量士補試験No.15のまとめ
「地形測量」からの出題でした。
今回は、数値地形図データに関してです。
数値地形図データが何かをイメージしていることと各用語を覚えていればそれほど難しくない問題となりますので、数年分の過去問を解いて慣れておきましょう!
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本ブログでは各問題の解説を年度ごとに一覧にまとめたページがありますので、ぜひその記事からその他の問題に挑戦してみてください!
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