本記事は測量士補試験の参考書の1つ『1冊合格!測量士補試験』を実際に読んでみて感じた「良いところ」と「気になるところ」をまとめたものです。
また、私の意見以外も参考にしたい方のために、Amazonの口コミからピックアップしてまとめたものも記載しています。
本記事を読むことで、『1冊合格!測量士補試験』を購入しようか迷っているあなた、もしくはどんな本か知りたいあなたへの行動のきっかけになれば幸いです。
それでは、本書の特徴を良いところと気になるところにわけて、1つ1つまとめていきますので参考にしてください。
1冊合格!測量士補試験の良いところ
他のテキストに比べてコンパクトで持ち運びに便利
「1冊合格!測量士補試験」で最も大きな特徴の1つがサイズ感です。
本書はB6サイズ(12.8×18.2cm)で市販の手帳と同じくらいのサイズです。その他で売られている測量士補のテキストのサイズがA5サイズ(14.8×21.0cm)なので、小さめなことが分かります。
小さい分、ページ数が多いかといえばそういうこともなく、むしろ248Pと少し少なめです(他のテキストは400P前後)。
サイズ・ページ数ともに小さめ、少なめなので持ち運ぶのにとても便利です。勉強を進めている期間は外にテキストを持ち運ぶ機会もあると思うので、荷物の中でかさばりにくくなるのはとても良いですね。よく外で勉強する機会がある方にはおススメの一冊です。
コンパクトな分、内容が薄いのではないかと心配になるかもしれませんが、測量士補試験合格という目標にはじゅうぶん達成可能な内容です。詳しい内容は後述します。
効率とスピード重視で、測量士補試験合格のための必要最低限の知識で構成されている
「1冊合格!測量士補試験」の内容は、非常にスッキリとまとめられています。
他のテキストよりもコンパクトなサイズとページ数からもボリュームの少なさを感じることができますが、これは内容が薄いからというわけではありません。
効率とスピードを重視する構成の結果、測量士補試験合格のための必要最低限の知識の内容でまとめられているのだと思います。ただし、必要最低限の内容のぶん、計算の途中経過などは省略気味です。計算が苦手な方は注意しましょう。
とにかく短期で集中して勉強したい方にはおススメの一冊です。
赤シートで暗記に最適
「1冊合格!測量士補試験」は重要事項を赤文字で記載してあり、付属品として赤シートがついています。赤シートを使って専門用語を暗記できるので、赤シートを使用した勉強が身についている人には良いところとなります。
赤シートの大きさはちょうど文章部分を全ておおえる大きさなので、勉強中に重要な赤字の用語が見えてしまう心配もありません。
見開き1Pで解説+確認問題の構成で学習→確認を効率的にできる
「1冊合格!測量士補試験」の基本的な構成は見開き1Pで完結するように構成されています。見開きのうち左側が試験内容の説明のページ、右側が確認問題(過去問)のページです。ただし、一部計算が多い部分などでは例外があります。
左側の試験内容の説明のページで赤シートを使って内容を暗記、その確認を右側の確認問題のページでできるので見開きページごとに効率的に学習を進めることが可能です。見開きごとに完結するため、学習の中断・再開の計画を立てやすくなるのも良いですね。
各章末では連続で過去問に挑戦できる部分が設けてあります。1ページで過去問に挑戦、その次のページで過去問の解説の確認ができるようになっています。
他のテキストでは解説が書籍の末尾にまとめて書いてあることが多いので、一問一答で挑戦できる構成は、人によっては非常に学習しやすいと思います。
他のテキストに比べて1,000円ぐらい価格が安い
「1冊合格!測量士補試験」は税込みで1,980円です。その他の市販のテキストだと2,800円ほどしますので、本書の方が約800円ほど安い計算になります。
価格が安い分、サイズと中身がスッキリしていますがコスパは悪くありません。後述する気になる点が問題ない方なら、学習にかかる費用も抑えられるのでおススメです。
1冊合格!測量士補試験の気になるところ
業務で活かせる知識はあまり身につかない
「1冊合格!測量士補試験」の内容は、測量士補試験合格にフォーカスされているため、合格のための知識しか身に付きません。
合格後、測量業務に従事したい方はさらに深い勉強が継続して必要となります。本書だけでは業務内容や各測量用語との因果関係を紐づけて覚えることは難しいので、丸暗記が苦手で、内容をイメージして覚えるタイプの方にはあまりおススメできない内容となります。
あくまで測量士補試験合格が目標で、効率的に短期間で勉強を進めていきたい方向けの一冊です。
索引がなく、特定の用語の解説がどこに載っているか探しづらい
「1冊合格!測量士補試験」には索引がありません。索引がないということは、特定の学習内容を復習したいときにすぐに確認することができないんですよね…。個人的にはこれは致命的です。
測量業は専門的な内容が特に多いので内容確認のために一度勉強したことを見直すことはよくあるのですが、それをスピーディーにおこなえないのは大変困ります。
構成の関係から目次を見ればある程度どのページに載っているのかあたりはつけられるのですが、それでも探す手間が増えるのは良くないです。それ以外の部分が他のテキストに比べて差別化されていて便利なだけに、とてももったいないです。
計算過程と図が少ない
「1冊合格!測量士補試験」は全体的にコンパクトにまとめられていることから、載っている用語の内容と文章量は必要最低限のものとなっています。計算過程と図の量も例外ではなく、最低限のものしか載っていません。
計算過程についてはある程度数学が得意な人には問題ないかと思いますが、苦手な人はつまずくことも多いと思います。
図については、枚数を正確に数えたわけではありませんが、その他の市販のテキストに比べると半分程度ではないでしょうか。主に図で物事を覚えるタイプの人にはあまり向いていない1冊と言えます。
実践的な練習はできない
「1冊合格!測量士補試験」は各ページに確認問題は設定されていますが、実際の測量士補試験のような構成での練習はできません。
そのため、国土地理院ホームページから過去問をダウンロードして自分で解くなどの実践的な練習は別途必要になります。過去問の解説については国土地理院のホームページには載っていないので、本ブログの解説ページのようなWEBの解説を確認するか、市販の過去問解説集を購入して確認してください。
1冊合格!測量士補試験の良いところ・気になるところまとめ
良いところ
- 他のテキストに比べてコンパクトで持ち運びに便利
- 効率とスピード重視で、測量士補試験合格のための必要最低限の知識で構成されている
- 赤シートで暗記に最適
- 見開き1Pで解説+確認問題の構成で学習→確認を効率的にできる
- 他のテキストに比べて1,000円ぐらい価格が安い
気になるところ
- 業務で活かせる知識はあまり身につかない
- 索引がなく、特定の用語の解説がどこに載っているか探しづらい
- 計算過程と図が少ない
- 実践的な練習はできない
1冊合格!測量士補試験の口コミは?
最後に、実際に「1冊合格!測量士補試験」を利用されている方のAmazonレビューについてもいくつか抜粋して掲載します(一部省略あり)。より詳しいレビューが知りたい方は、実際にAmazonの口コミを確認してください。
良い口コミ
- サイズもページ数もコンパクトにまとまっている。
- 説明不足は否めないが、足りないところはネットで補えば、試験はこれで十分。
- 重要ポイントは良くまとまっている
気になる口コミ
- 初学者にはこれ一冊ではキツい印象。
全体的にまとまっていますが、説明不足な部分は気になる人が多いようです。口コミにもあるように基本的な知識は本書を利用し、実践的な練習+αはWEB上で情報を集めて活用するのが良いと言えます。
購入を前向きに検討された方は、ぜひ楽天やAmazonで購入してください。
その他の参考書についても詳しく知りたい方は、別の記事でそれぞれレビューしている記事がありますので確認してください。自分に合った参考書を、きっと見つけられるはずです。→【2023年最新版】測量士が選ぶ測量士補の参考書おすすめ5選【あなたに合うテキストが見つかる】