この記事はこんな方におすすめ
- 測量士補試験を初めて受ける方
- 測量士補試験を受けようと思っているけど出題内容を見てもよくわからなかった方
- 「汎地球測位システム測量」がどんな内容か知りたい
測量士補試験の受験科目には以下の8つがあります。
- 測量に関する法規
- 多角測量
- 汎地球測位システム測量
- 水準測量
- 地形測量
- 写真測量
- 地図編集
- 応用測量
今回はその中の「汎地球測位システム測量」について、どんな内容か解説していきます。
カタカナが出てきて少し高機能で難易度が高く見えるかもしれませんが大丈夫です!
この記事を読めばそんなイメージもなくなり、むしろアナタの身近な存在であることを認識してもらえると思います。
ぜひ最後までお読みください!
目次
測量士補試験の受験分野「汎地球測位システム測量」はどんな内容か
汎地球測位システムとはGPSのことです。
GPSはアメリカが打ち上げた衛星を利用して衛星から発せられる電波を受信できるデバイスの位置を特定するシステム。
英語で書くと「Global Positioning System」になるのでその頭文字を取ってGPSと呼ばれます。
「汎地球測位システム」では聞きなじみのない方も多いかもしれませんが、「GPS」ならばあなたもなじみ深く感じるのではないでしょうか?
- カーナビ
- 飛行機
- スマホの地図アプリ
など、普段の生活に関わっている技術がGPSです。
「汎地球測位システム測量」は前述したアメリカのGPS以外に、各国の衛星を利用して衛星の電波を受信できるデバイスの位置を特定する測量のことを言います。
各国の衛星とは例えば
- ロシアのGLONASS(グロナス)
- 日本の準天頂衛星(みちびき)
などを指していて、測量士補の問題でも出てくるキーワードです。
ちなみに、GPS(アメリカ)・GLONASS(ロシア)・準天頂衛星(日本)など各国の衛星を組み合わせた衛星システムの総称をGNSS(Global Navigation Satellite System)と言ったりします。
出題内容はある程度パターンが決まっていて出題数も2問と少ないので難易度は比較的低めです。
出題される内容は汎地球測位システム測量に関する特徴や座標を求める計算など。
以上のことをふまえて「汎地球測位システム測量」についてまとめると、以下の通りです。
出題の特徴
- GNSSという衛星の測位システムを利用した測量
- 出題数は例年2問
- 出題のパターンは少ない
- 出題内容は特徴や座標を求める計算など
- 難易度は低め
測量士補試験の受験分野「汎地球測位システム測量」の実際の出題内容
測量士補の問題では汎地球測位システム測量について、
- GNSSに関する特徴
- 汎地球測位システム測量を用いた座標計算
- 測量精度を上げるための処理に関して
といった問題が出ることが多いですが、ある程度その内容のパターンは限られています。
出題数は例年2問(50点分)なので全体の1割に満たない範囲です。
例年の問題数が少ない=問題のパターンが少ないという特徴があるので、なるべく全問正解したいところですね。
難易度は比較的低めになります。
さて、その「汎地球測位システム測量」ですが実際に出題されている内容はどのようなものがあるのでしょうか?
過去3年分(令和1~3年)の過去問を例にあげると、それぞれ次の出題番号が該当します。
出題数は毎年ほとんど変わらず過去3年間は毎回2問(50点分)出題されています。
前述していますが全体の1割に満たない範囲です。
実際の出題内容は次のようなものがあります。
GNSS 測量機を用いた基準点測量を行い、基線解析により基準点 A から基準点 B、基準点 Aから基準点 C までの基線ベクトルを得た。表は地心直交座標系(平成 14 年国土交通省告示第 185 号)における X 軸、Y 軸、Z 軸方向について、それぞれの基線ベクトル成分(ΔX、ΔY、ΔZ)を示したものである。基準点 C から基準点 B までの斜距離は幾らか。最も近いものを次の中から選べ。
次の a ~ e の文は,GNSS測量機を用いた基準点測量(以下「GNSS測量」という。)について述べたものである。 ア ~ オ に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。次の中から選べ。
次の文は,公共測量におけるセミ・ダイナミック補正について述べたものである。ア ~ エ に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。次の中から選べ。
問題文を読んでいくと、斜距離を求める問題や、特徴を求める問題があるのが分かると思います。
- GNSS
- 基線解析
- セミ・ダイナミック補正
といった単語が出てくれば「汎地球測位システム測量」の分野であると考えるとよいです。
聞きなれない単語もあるかもしれませんが、内容はそこまで難しくないので頑張って理解しましょう!
測量士補試験の受験分野「汎地球測位システム測量」の勉強方法
他の分野と同様に、過去問を反復して解くのが最も効率的です。
パターンが少なめなので、そこまで時間をかけなくてもマスターしやすい分野と言えます。
多少聞きなれない単語も出てきますが、出題される内容は決まっているため苦手意識を持たないように注意しましょう!
測量士補試験の受験分野「汎地球測位システム測量」のまとめ
本記事では、測量士補試験の受験分野の1つである「汎地球測位システム測量」について解説しました。
「汎地球測位システム測量」には以下のような特徴があります。
出題の特徴
- GNSSという衛星の測位システムを利用した測量
- 出題数は例年2問
- 出題のパターンは少ない
- 出題内容は特徴や座標を求める計算など
- 難易度は低め
実際に過去問を見ていただいた方は、出題範囲がそこまで多くないことを確認していただけたと思います。
出題範囲が狭いので、過去問を反復して解くことで出題の傾向や特徴は十分掴めます。
普段の生活に身近な技術を利用していることをイメージすれば、より理解しやすいでしょう。。
内容をしっかりと理解して、重要な得点源の1つにしちゃいましょう!
その他の分野の解説や測量士補試験に関する情報については別の記事でまとめています。その記事のリンクも以下に掲載いたしますので、ぜひご活用ください!