測量士補試験合格を勝ち取るために、参考書・テキストが勉強には必要ですよね。しかし色々な問題集を見比べてもそれぞれに特徴があって、何が自分に合っているか迷う人は多いのではないでしょうか?
また、測量士補試験の受験者の数自体が少ないため、本屋によってはそもそも参考書・テキストの選択肢が少ない、もしくは見つからない方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、楽天やamazonなどネットで購入可能な参考書・テキストの中から測量士の目線で5冊を厳選し、それぞれの特徴やどんな人におすすめかについてまとめていきます。順番はランキングではありません。
本記事を読むことで自分に合う参考書・テキストを見つけ出して、測量士補試験の勉強を進めていきましょう!
目次
おすすめの参考書・テキスト①測量士補合格ガイド
本書は、測量士補試験を受験する方が最も参考にしているサイト「測量士補試験対策WEB」を運営している松原洋一さん方が著した参考書です。長い間支持を受けているサイトでありその実績が裏付けされた参考書と言えます。
本書はAmazonでもベストセラーとして選ばれており、ベストセラーに選ばれることは売れ筋ランキング1位で評価が高い商品であることの証明です。また、測量士補試験の参考書の中では唯一kindle版が販売されていて、スマホやタブレットでも参照できる環境にできることも強みです。
加えて、昔からある参考書であり改訂数も最も多いです。現在は第4版で2022年10月に発売されており、2023年1月現在では最も新しく出版された参考書と言えます。
内容は非常にまとまっており、実写の画像を他のテキストに比べて比較的多く使用していることから、測量業にかかわっていなかった人でもイメージがしやすいと思います。
一方、専門用語についてすべて解説してくれているわけではなく、たまに急に専門用語が出てくると混乱する方もいらっしゃるかもしれません。計算の内容についても少々飛ばし気味です。文章については少し堅苦しく難しい言い回しもあることから、そういった雰囲気が苦手な人には読みづらい部分があります。
また、章末には簡単な確認テストがあり、WEBで予想模試問題をダウンロードできます。
文字や見出しは黒と水色に近い青を使用しており目に優しく集中しやすいので、長時間の勉強に向いています。
良い所
- Amazonでベストセラー
- 著者は人気学習サイトの運営/職業訓練施設および各種教育機関で10年以上教えている実績がある
- 改訂を重ねて内容をブラッシュアップ
- kindle版ならいつでもどこでも閲覧可能
- 青と黒の優しい見た目でリラックス・集中して学習できる
- 実写の画像が多く、実物のイメージがしやすい
- WEBで予想模試問題ができる
気になる所
- 文調が堅苦しくて内容が重たく感じる
- 言い回しが回りくどいものが散見される
- 完全な初学者や数学が苦手な人には少し不親切
おススメなのはこんな人
- ベストセラー・売り上げ一位に安心感を覚える方
- 硬い文章や言い回しが気にならない方
- イラストより実写メインでイメージを固めたい方
測量士補合格ガイドについてより詳しく知りたい方は
測量士補合格ガイドについて、個別により詳しくまとめた記事もございます。測量士補合格ガイドが気になった方はぜひそちらの記事もご覧になってみてください。→測量士補合格ガイドまとめ記事
おすすめの参考書・テキスト②やさしく学ぶ 測量士補試験合格テキスト
全体的に丁寧な文章で構成されていて、数学的知識から専門用語まで図を使いながら細かく解説されています。文体はですます調です。単元ごとに簡単な練習問題がついているので、読んで勉強→練習問題のサイクルを回すことができます。
「やさしく学ぶ」と題名についている通り、数学が苦手、測量業未経験でも理解しやすい内容になっています。言い換えると、ある程度数学が得意な人、測量業にたずさわっている人にとっては余計な文章も多いので、あまり参考書を読みすぎたくない、勉強にスピード感を求める人にとってはくどい内容かもしれません。
イラストと文章のバランスが良くてスッキリした印象があること、落ち着いた青をメインで使用していることから、長時間読んでいても疲れづらいづらいです。
終始クセがなく、見た目・文章ともに読み続けやすいので、勉強に集中できます。
練習問題の数はそこまで多くないので、実践的な練習をしたい人には、本書では物足りないかもしれません。
良いところ
- 見た目が良く、文章がキレイにまとまっている
- 補足、要点がしっかりしていて、理解しやすい構成
- 全体的にクセが少なく、イラスト・文章のバランスが良い
気になるところ
- 測量士補試験に必要がない知識ものっている
- 練習問題が少なく、実践的な練習は物足りない
おススメなのはこんな人
- 数学が苦手な人
- 測量業が未経験の人
- クセがない文章を好む方
- 落ち着いて、ゆっくりと勉強していきたい人
- 一度に長時間まとまって勉強したい方
- 市販の過去問集や公開されている過去問で実践勉強するのが前提の方
やさしく学ぶ 測量士補試験合格テキストについてより詳しく知りたい方は
「やさしく学ぶ 測量士補試験合格テキスト」について、個別により詳しくまとめた記事もございます。気になった方はぜひそちらの記事もご覧になってみてください。→やさしく学ぶ 測量士補試験合格テキストまとめ記事
おすすめの参考書・テキスト③いちばんわかりやすい!測量士補 テキスト&問題集+予想模試
題名に「いちばんわかりやすい」と書いてある通り全体的に説明が丁寧で文体は「ですます調」です。特に数学に関する解説が非常にわかりやすく数学が苦手な人でも理解しやすい内容です。
赤シート付なので本書のみでも暗記の勉強をすることが可能です。
イラストと文章のバランスが良く読み進めやすく、読者に覚えてもらうための工夫がみられます。特に、ゴロ合わせがあるのが面白いです。ただ、イラストが実務のイメージと少し違うところ、ゴロ合わせに無理やり感があるところが気になりますね。
内容には誤植があります。誤植に関しては専用のホームページを参考にすればよいのですが、少し面倒に感じます。人によってはこのホームページを参照せずに勉強を進めてしまう人もいると思うので、そうなると間違った知識を覚えてしまうことや解説を理解でいなくなってしまうことから、早めに改訂版が出るとありがたいです。
予想模試問題が本の最後についているので、実践的な練習にも取り組むことができます。
良いところ
- 計算に関する解説が非常に丁寧で、計算に不安がある人でも理解しやすい
- 赤シートがついているので、本書を使って暗記ができる
- 覚えるための工夫が随所にみられる
- 予想模試がついているので、オリジナルの問題で試験の練習ができる
気になるところ
- 要点を覚えるためのゴロ合わせに無理やり感がある
- 誤植が多く、別サイトを参照して文章の誤りを探さなければならない
- イラストと実際の内容で一致しないイメージがある
おススメなのはこんな人
- とにかく数学が苦手な人
- 測量業を未経験の人
- 赤シートで勉強したい方
- ゴロ合わせなど色々な方法で覚えていきたい方
- 一冊でテキストと実践問題を求める方
いちばんわかりやすい!測量士補 テキスト&問題集+予想模試についてより詳しく知りたい方は
「いちばんわかりやすい!測量士補テキスト&問題集+予想模試」について、個別により詳しくまとめた記事もございます。気になった方はぜひそちらの記事もご覧になってみてください。→いちばんわかりやすい!測量士補 テキスト&問題集+予想模試まとめ記事
おすすめの参考書・テキスト④測量士補 徹底図解テキスト&問題集
文章の品質は他のテキストと同様、わかりやすくまとまっており、ですます調で書かれています。題名に「徹底図解」とありますが、他のテキストと比べて多くはないですし、特別分かりやすいというものではなく、「徹底図解」でハードルを上げてしまっている気がします。
赤シートを使って暗記ができ、巻末に精選過去問題集がついているので、一冊で勉強がある程度まとめて可能です。一方で、問題集まで解いて初めて知識を全て網羅できるようにできていて、テキストのみではすべての知識を得ることが難しい構成になっています。
本書を活用するなら、テキストをすべて読み切り、問題集をすべて解き切る気持ちをもたなければなりません。逆に言えば、そこまでやり切れば測量士補試験合格までの知識は間違いなく身に着くとも言えます。ただ誤植が多くあり、専用のホームページを活用して正誤を確認しながら読み進めなければならないことに注意が必要です。
また、細かく説明されていく中で色々な数式が出てくるのですが、そのほとんどが同じ表現で書かれていて、どの数式が重要か見落としてしまう可能性があることにも注意したほうが良いです。
良いところ
- 赤シートがついているので、暗記に最適
- テキストと問題集を一冊で網羅している
気になるところ
- 問題集を解くことまで前提の構成になっているので、テキストのみではすべての知識が網羅されない
- 誤植があり、出版社のHPを参照しなければならない
- 徹底図解と題しているが、他のテキストよりも図の量が多くは見えない
- 重要な式がわかりづらい
おススメなのはこんな人
- 測量業が未経験の方
- 赤シートで勉強したい方
- 一冊でテキストと実践問題を求める方
- 最低でも本テキストを1周はこなす自信がある方
測量士補 徹底図解テキスト&問題集についてより詳しく知りたい方は
「測量士補 徹底図解テキスト&問題集」について、個別により詳しくまとめた記事もございます。気になった方はぜひそちらの記事もご覧になってみてください。→測量士補 徹底図解テキスト&問題集まとめ記事
おすすめの参考書・テキスト⑤1冊合格!測量士補試験
本書の著者は測量士補の通信教育をサービスとしているアガルートの講師である中山 祐介さんです。アガルートについては別記事でまとめているので、興味がある方は確認してみてください。
内容はスピード+簡潔といった印象です。とにかく要点が凝縮してまとめられており、測量士補試験の合格に向けて必要最低限の知識をスピーディーに身に着けられるように構成されています。具体的には各要点が見開き1ページで解説+練習問題となっており、「文章を読む→練習問題を解く」のサイクルを1ページずつ進められるようになっています。
また、他のテキストに比べて書籍のサイズがB6サイズと小さく、持ち運びがしやすいのも特徴です。テキストは荷物の中でかさばりがちですが、本書であればそこまで気になりません。赤シート付で暗記にも最適ですが、一方で図が少なめでイメージしながら覚えるのには向いていないと言えます。
あくまで必要最低限の知識しか得られないので、実務で測量を行う人にとってはその先も勉強が必要です。また、索引がないのが残念で、専門用語が多く似た単語が多い測量用語においては非常にマイナスな点と言えます。
コスト面では最も優秀で、通常の参考書は2,500~3,000円程度ですが、本書は約2,000円で買えます。
良いところ
- 他のテキストに比べてコンパクトで持ち運びに便利
- 効率とスピード重視で、測量士補試験合格のための必要最低限の知識で構成されている
- 見開き1Pで解説+確認問題の構成で勉強が進めやすい
- 赤シートで暗記に最適
- 各要点で「一問ずつ問題を解く→解説を見る」のサイクルを立てやすい
- 他のテキストに比べて1,000円ぐらい価格が安い
気になるところ
- あくまで測量士補試験合格を目標に構成されていて、業務で活かせる知識はあまり身につかない
- 索引がなく、どこに目的の解説が載っているか探しづらい
- 図が少ない
おススメなのはこんな人
- 測量士補の資格取得がゴールの方
- 赤シートで勉強したい方
- 時間を有効活用したい方
- なるべく支出を抑えたい方
1冊合格!測量士補試験についてより詳しく知りたい方は
「1冊合格!測量士補試験」について、個別により詳しくまとめた記事もございます。気になった方はぜひそちらの記事もご覧になってみてください。→1冊合格!測量士補試験まとめ記事
比較まとめ表
最終的にそれぞれの特徴を1つの表にまとめると、次のようになります。
それぞれのテキストには特徴がありますが、それらをすべて書店やネット通販で見比べるのは難しいです。本記事を参考にしていただき、この記事を読んだあなたの手助けに少しでもなれば幸いです。合格をお祈りしております。
アウトプットは国土地理院のホームページで
本記事ではテキストを選ぶ際の手助けになるように各テキストの比較をおこないました。テキストでできるのはあくまで知識のインプットですので、アウトプットできるものも必要です。
テキストの中にはそれぞれ確認テストや予想問題が入っているものもありますが、それだけでは合格には足りない場合も大きく想定されます。国土地理院のホームページで必ず過去問を解いてみましょう!公開されているホームページはコチラです。
ただ、残念ながら解答の解説はのっていないので、自力で理解が難しい方は市販の過去問解説集を購入するかWEBの解説記事を参考にしてみてください。
本ブログでも過去3年分の測量士補試験の過去問を解説しています。初学者でもよくわかるようにかなり細かく解説していますので、ぜひ一度確認してみてください。解説ページのまとめはコチラです。
さいごに
本記事を最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
テキストがどんなものかより詳しく知りたい方、どんなものが必要か迷う方はご相談もお待ちしております。本記事にコメントをいただくか、下記メールアドレスにご連絡ください。
お問い合わせ先:surveyor_kenzo☆aol.com
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測量士補試験合格を勝ち取れるように頑張っていきましょう!